自転車に最適な潤滑方法(グリスの選定など)は何か? 足りない頭で試行錯誤【考察編】

自転車

以前、Dすけさんのブログでグリスネタを拝見したことがきっかけだと思われるのですが、急にグリスの事が気になって気になってたまらなくなりました。ということで足りない頭を酷使して色々考えました。おかげで最近頭痛が止みません。

ちなみにそのブログはこちら↓

チキソグリスちょう度調整 | だいちゃんガレージ
さて、先日購入しましたチキソグリス。 これのちょう度を調整します。 購入した番手は#2ですので、一般的なグリスのちょう度と同じではあります...

本題に入る前にまず潤滑剤についてさらっとお勉強。

潤滑剤の基礎

グリスは潤滑剤の一種です。ほかにはエンジンオイルなど液体の潤滑油、モリブデンや黒鉛(グラファイト)などの固体潤滑剤があり、使用環境によって使い分けられています。それぞれ一長一短あり、どんな状況にも対応出来る万能な潤滑剤は存在しません(たぶん)。

潤滑油について

潤滑油(じゅんかつゆ)とは、機械の歯車などを効率よく潤滑するための潤滑剤として使われる油であり、時には冷却にも益する。エンジンオイルもこの一種。

潤滑油-Wikipedia

最もオードソックスな潤滑剤です。自分が大好きなCRC6-66もこれに含まれます(たぶん)。

グリス(グリース)について

グリース(grease)またはグリスとは、液状潤滑油、またはその他の液状潤滑剤に増稠剤(ぞうちょうざい)が添加、均一に混合させられたものである。潤滑剤の一種で、油よりも粘度が高く流動性が低いため常温では半固体または半流動体である。

グリース-Wikipedia

http://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=663791

主にベアリングに用いられ、潤滑油では対応できない場合に使われるみたいです。エンジン内部のベアリングは潤滑油、つまりエンジンオイルで潤滑されています。しかし、ホイールのベアリングなどはそのように出来ないため(しかたなく?)グリスで潤滑しているというわけです。

固体潤滑剤について

固体潤滑剤

正式には、自己潤滑性のある固体材料と定義される。固体潤滑剤には黒鉛(グラファイト)、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE:テフロン)、銀、鉛、等が使われている。微粉末を使用するもの、膜を形成させるもの、含浸させるもの等がある。何れも表面の硬さが低い、融点が高く焼きつきにくい、化学的安定性が良いなどの性質を有している。

潤滑剤-Wikipedia 種類と性質

http://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=785923

モリブデンコートだとかフッ素樹脂(PTFE、テフロン)コートといった具合にコーティングして使われたり、潤滑油やグリスに混ぜて使われることが多いみたいです。

潤滑以外の役割

減摩作用:乾燥摩擦によるトラブルを防ぎ、流体摩擦状態を保って摩擦を低減させる。

冷却作用:大量の潤滑油を循環させて局部的な温度上昇を抑える。

応力分散作用:クッションの役割をして応力集中を緩和する。

密封作用:潤滑剤であるエンジンオイルがエンジンの密閉性を受け持っている。

その他:防錆作用(錆の予防)、防塵作用(グリースを使う場合)

潤滑剤-Wikipedia 機能より抜粋

http://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=785923

これらの作用のうち、自転車に求められるのは減摩、応力分散、防錆、防塵あたりでしょうか。となると最適な潤滑剤はグリスということになりそうです。

グリスの稠度(ちょう度)について

というわけでグリスについてお勉強。基油がどうとか添加剤がどうとか色々ありますがちょう度にのみ焦点を当てていきます。ちょう度とはグリスの硬さのことです。数値が大きいほど軟らかいグリスとなり、小さいほど硬いグリスとなります。JIS分類のちょう度番号では上記とは逆に小さいほど軟らかく、大きいほど硬くなります。紛らわしいです。

で、これらをどうやって使い分けるかというと、硬いグリスは高負荷低回転に。軟らかいグリスは低負荷高回転に使われるみたいです。じゃあ高負荷高回転、低負荷低回転の場合は…?

自転車におけるグリスの使い分け

いよいよ本題に近づいてまいりました。自転車において潤滑剤が必要と思われる箇所をあげていきます。

  • ホイールハブ 高負荷・高回転
  • ペダル 高負荷・中回転
  • クランク/ボトムブラケット 高負荷・中回転
  • チェーン 高負荷・高回転
  • フォークコラム/ヘッドセット 高負荷・低回転
  • ブレーキ/シフトのワイヤー 低負荷・低回転(?)
  • ブレーキ/シフトのレバー 低負荷・低回転
  • ディレイラーのプーリー 高負荷・高回転

ざっとこんなところでしょうか。負荷・回転に関しては半ば妄想です。便宜上、高負荷としてますが所詮は自転車ですので自動車やバイクと比べたら大したことはないと思います。

先程のちょう度による使い分けを参考にそれぞれ適したグリスを当てはめていきます。

  • ホイールハブ 高負荷・高回転←硬め?軟らかめ?
  • ペダル 高負荷・中回転←やや硬め?
  • クランク/ボトムブラケット 高負荷・中回転←やや硬め?
  • チェーン 高負荷・高回転←硬め?軟らかめ?
  • フォークコラム/ヘッドセット 高負荷・低回転←硬め
  • ブレーキ/シフトのワイヤー 低負荷・低回転(?)←硬め?軟らかめ?
  • ブレーキ/シフトのレバー 低負荷・低回転←硬め?軟らかめ?
  • ディレイラーのプーリー 高負荷・高回転←硬め?軟らかめ?

高負荷高回転の場合、硬めのグリスを使うと抵抗が増え温度が上昇する恐れがあるそうです。低負荷低回転の場合は軟らかめのグリスだと潤滑に支障をきたす恐れがあるそうです。しかし、先程も申し上げましたが自転車なのでそこまで気にする必要もないかと思われます。

あとがき

SD15/Argus Cintar28mm

ホイールのハブやクランク付近、プーリー辺りは出来る限り抵抗を少なくしたいところ。シマノのプレミアムグリスだと少々硬いのでもう少し軟らかめでもいいんじゃないかと思います。もちろん防錆、防塵作用が損なわれない範囲でですが。

フォークコラムはあまり動作が軽すぎてもイヤなので硬めがいいかと思います。ブレーキ、シフトのレバーは最低限の潤滑と防錆があれば問題ないかと。流出しないようここも硬めがいいのかもしれません。

チェーンにグリスを塗ると走行時に飛び散って大変なことになりそうなのでやはりチェーン専用の潤滑剤、ドライタイプが無難でしょうか。PTFEが配合されたチェーンオイルもあるみたいですが。

ブレーキ/シフトのワイヤーはコーティングされている物もあるようです。組み付け時にグリスアップしたり定期的に注油するといいみたいです。VENTURAのブレーキワイヤーを交換したときにはしませんでした。すっかり忘れてました。そのうちやります。

普段使わない頭を使ったせいでまとまりがない駄文になってしまいましたが、ハブのグリスアップに関して少し試してみたいことがあるので次回以降それについて記していきます。

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